自衛隊三部作の1つ!有川ワールドの幕開け
こんにちは 小後舞真です。
最近、小説やライトノベルが漫画化やアニメ化する機会が増えました。
その中でも特に近年話題になったのが、有川浩さんの【図書館戦争】でした。
図書館戦争の漫画連載が終わり、最近は有川さんの過去作の漫画版が注目を集めています。
そこで今回は、有川ワールドの過去作でおすすめしたい塩の街の魅力を語ります。
※あくまで一個人の感想です。
塩の街の概要とあらすじ
早速、塩の街の魅力を語りたいところです。
しかし中には、塩の街がどんな作品か知らない人もいるでしょう。
そこでまずは、ライトノベル塩の街の概要とあらすじを紹介します。
塩の街の概要
タイトル:塩の街
著者:有川浩
出版社:メディアワークス・角川書店
初版日:2004年2月10日
塩の街は、有川浩さんの小説家デビュー作です。
これは、有川作品の自衛隊三部作の一つ「陸」を担当しています。
自衛隊三部作とは、陸海空自衛隊をコンセプトに書かれた有川さんの小説の総称です。
陸上自衛隊をコンセプトにした本作塩の街・航空自衛隊をコンセプトにした空の中。
そして、海上自衛隊をコンセプトにした海の底の三作品の事を指しています。
中でも塩の街は、第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞しました。
後のヒット作となる図書館戦争の原型が見えました
デビュー作が今再注目されるなんてすごいね
塩の街のあらすじ
舞台は東京、ごく普通の女子高生だった小笠原真奈はある怪現象に巻き込まれます。
それは、突如空から降り注がれた巨大な塩の結晶が人々を塩の塊にしてしまうのです。
これを塩害と言い、真奈は塩害で家族や友人全てを無くしてしまいました。
そんな真奈を救ってくれたのが、元陸上自衛隊隊員の秋庭高範という男性。
彼とともに生きることで、塩害の謎が徐々に判明していきます。
また真奈は、いつも自分を守ってくれる秋庭に、秋庭は一見ひ弱そうだけど芯が通っている真奈に惹かれます。
塩害の原因を突き止めて、阻止することはできるのか?
そして、真奈と秋庭の関係がどう進展していくのかSFラブストーリーをお楽しみください。
塩の街の魅力4選
塩の街の概要とあらすじについては、以上です。
一見よくある設定ですが、有川さんならではの世界観とキャラクターの魅力が作品の面白さに磨きをかけています。
そこでここからは、そんな塩の街の魅力4選をお届けします。
※一部ネタバレあり
魅力①斬新な世界観
塩の街の魅力は、何と言っても斬新な世界観です。
一見、人々が突然変異で固まったりゾンビになるという話は、よく見かけます。
しかし、塩になっていくというのが斬新だなと思いました。
ただ、塩になると言われてもすぐには危機感や恐怖感は覚えないかもしれません。
しかし、塩化して行く恋人との別れや自分が塩になって崩れていく恐怖などがしっかり書かれています。
そのため、斬新な世界観でも読者を虜にする設定が魅力だと思います。
一見イメージしにくい世界観でも分かりやすく読みやすいのが有川作品の特徴です
冒頭からちょっと怖い世界観だからこそ1話の結末がグッとくるよ
魅力②自衛隊×ラブストーリーの組み合わせ
これは、潮の街を含む自衛隊三部作全てに言える魅力かもしれません。
自衛隊×ラブストーリーの組み合わせが、より作品を面白くしていると思います。
自衛隊という厳しく規律を重んじる場所でありながら、ラブストーリーを書くことでギャップが生まれます。
これによって、戦闘メインではなくなるため女性読者も読みやすくなっていると思いました。
この自衛隊×ラブストーリーは、後のヒット作となる図書館戦争にも受け継がれています。
魅力③丁寧な心理描写
潮の街は、各キャラの心理描写も魅力の一つです。
メインキャラの秋庭と真奈はもちろんの事、それ以外のキャラにも感情移入して読めると思います。
恋人が塩化して、同じく自分の命も長くない成年
捕まったものの、塩化で命が付きそうな犯罪者
各自衛隊員の覚悟 etc.
当たり前ですが、これは小説です。
そのため、絵は殆ど描かれていません。
しかし、文書を読むとその情景が浮かぶ言い回しや演出が上手いなと思いました。
心理描写が上手いのは、キャラの設定をよく考えて書かれているからかもしれません
主役以外にも感情移入できるキャラがいるかも
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魅力④新人とは思えないストーリー構成力
これまで、様々な塩の街の魅力を解説してきました。
しかしこのようにたくさんの魅力があるのは、ストーリー構成力があるからだと思います。
ストーリー構成力があるからこそ、世界観や設定が読者である私たちに伝わりやすい。
ストーリー構成力があるからこそ、どんなキャラか分かりやすく感情移入でき作品に没頭できると思いました。
冒頭でも言いましたが、塩の街は有川浩さんのデビュー作です。
小説執筆に対して詳しいわけではありませんが、新人の頃からこんな物語が作れるのは凄いなと思いました。
2021年より漫画化
塩の街は、10年以上の時を経て漫画化しました。
漫画の作画担当は、図書館戦争の漫画版でタッグを組んだ弓きいろさんです。
現在四巻まで販売されており、塩の街が再注目されるきっかけとなりました。
図書館戦争の漫画版と同じく、漫画ならではの演出や台詞回しが魅力です
小説を読むのに抵抗がある人は漫画からだと入りやすいかも
今後の展開と三部作全ての漫画化に期待!
今回は、有川浩さんのデビュー作『塩の街』の魅力について語りました。
今や多くの有川作品が、漫画化やドラマ化されています。
塩の街は、その後の作品の礎になっているように見えます。
今後、随時ほかの自衛隊三部作も漫画化する予定のようです。
今後の展開を見逃さないため、まだ読んだことがない人は、これを機に原作を読んでみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
★shogo★