身障者・妊婦さん専用駐車場の意味
こんにちは 小後舞真です。
皆さんは、身障者専用駐車場というものを見たことがありますか?
車椅子マークが、ついている駐車場の事です。
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先日YouTubeで、車椅子ユーザーが駐車場での乗り降りの様子を紹介している様子を見かけました。
そこのコメント欄の声を見てみると、身障者専用駐車場の役割を理解してない人が多いように感じました。
そこで今回は、私が知っている範囲で身障者専用駐車場の役割について語ってみようと思います。
身障者専用駐車場の対象者
早速ですが、身障者専用駐車場って誰を対象にした駐車場かご存じですか?
私は、おそらく多くの人が「車椅子マークがついてるんだから、車椅子の人向けの駐車場なんでしょ?」と答えるのではないかと思っています。
果たして、本当にそうでしょうか?
というわけでまずは、身障者専用駐車場の対象利用者についてから見てみましょう。
障害者優先の駐車場
そもそもこの車椅子マーク、正式名称をご存じでしょうか?
正式名称は「国際シンボルマーク」といいます。
本来は、障害をもつ人々が利用できる建築物や施設であることを示す世界共通のマークとして作られました。
佐賀県庁ホームページ https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00361285/index.html
つまりこのマークは、障害を持っている人でパーキングパーミットという証明カードを持っていれば、誰でも利用できます。
例えば…。
- 車椅子ユーザー
- その他の身障者
- 知的障害者
- 難病指定の患者
- 骨折などで一時的に歩行が困難な人(松葉杖の使用など)
- 杖やシルバーカーを使う高齢者 etc.
駐車場に関しては、基本的に身障者優先利用になりがちです。
しかし駐車場意外にこのマークがある場合は、身障者優先とは限りません。
またこのパーキングパーミットは、高齢者だから使えるのではなく歩行が自力のみでは困難な高齢者というのも重要なポイントです。
妊婦さんも利用可能
パーキングパーミットは、障害ではないけど妊婦さんも利用可能です。
パーミットの申請は、お近くの市役所でできます。
確か障害者の場合は、本人証明として障害者手帳が必要だったはず。
身障者専用駐車場が必要な理由
冒頭でも少し言ったように、この身障者優先駐車場がある理由を知らない人が多いように感じます。
そこで次は、なぜ身障者には専用駐車場が必要なのかその理由についてみてみましょう。
ただし私自身が車椅子ユーザーなので、車椅子視点の意見が多いことをご了承ください。
移動距離の短縮
大体身障者優先駐車場って、建物の入り口近くにあると思いませんか?
これは、主に足が不自由で長期の移動が困難だったり、車椅子ユーザーと介護者が荷物を持っての移動をできるだけ軽くするためです。
これは、お腹の大きな妊婦さんにも言える事だと思います。
車椅子を下すスペースの確保
身障者優先駐車場は、大体通常の駐車場よりもスペースが広いと思います。
これは、車椅子を置くスペースの確保とお腹の大きな妊婦さんが乗り降りするためです。
車椅子ユーザーと妊婦さんの共通点は、どちらもドアを全開しないと乗り降りが難しいと言う事です。
杖をついているだけの人であれば、ワンチャン通常の駐車場でも乗り降り出来るかもしれないけど、車椅子ユーザーと妊婦さんはほぼ無理でしょう。
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私の文章だけではイマイチイメージが伝わりにくいかもしれないので、下記に車椅子ユーザーが車の乗り降りを行なっている動画を用意しました。
よければ参考にしてみてください。
雨塗れ対策
身障者優先駐車場は、雨塗れ対策にも必要です。
ほぼ車椅子ユーザーは、雨の日傘をさしながらの乗り降りは不可能です。
乗り降りをしている間に、自分も車椅子自体も濡れてそのシートに座って過ごすハメになります。
なのでさっき言ったように身障者優先駐車場は、建物の近くにあることが多いとも言えます。
最近は屋根付き駐輪場も増えてきましたが、屋外駐車場にはまだまだ少ないなと感じています。
人によっては「専用駐車場があるだけでも感謝しろ」との声がありそうですが、その意見は下記の動画を見た後に発言お願いします。
身障者専用駐車場の現状
上記の情報を踏まえたうえで今の日本の身障者優先駐車場の現状は、あまりよくありません。
車椅子で降りれる駐車場を探すのに30分かかるなんてことは、正直よくあります。
まあ元から私が出不精なのもありますが、こういった駐車場探しが億劫なのもインドアに拍車がかかってるのかもしれません。
そこでここからは、車椅子ユーザーから見た日本の身障者優先駐車場はの現状を正直に語りたいと思います。
健常者・パーミットなしの利用者が多い
正直、健常者や専用駐車場が必要な本人が乗っていないのに、その家族がパーミットを使っていることがよくあります。
というか私の場合、専用駐車場に止めれない理由はこれがほとんどです。
人によっては「こういう人って年配の図々しい人が多いよね」との意見を聞きました。
ただ私自身は、老若男女関係ないと感じています。
子連れの方とかもいて、子供たちも車椅子マークの意味や目的を正しく知らずに育っていくんだろうなと感じています(笑)
まあ近くに止めれた方が楽な気持ちは分かりますが、駐車場の意味をもう一度考えてみてください。
2022年より、パーミット利用者が乗っていない時の規約が変わりました。
パーミットが必要な本人がいない時に家族や知人だけで使った場合、パーミット利用剥奪となります。
またパーミットは、数年ごとの利用証明更新が必要です。
その際。障害者手帳の提示が義務付けられました。
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また一方で、たまたまその時忘れたのかもしれませんが、パーキングパーミットを設置してない身体障害者や妊婦さんを見かけます。
個人的には、誤解されてトラブルの原因になりかねないと思っています。
なのでできれば、証明として常に持っておくことをおすすめします(笑)
駐車禁止部分への駐車
先ほど言ったように車椅子ユーザーの乗り降りは、一定のスペースの確保が必要です。
だからよく身障者優先駐車場には、斜線が描いてあると思います。
その斜線に車やバイク・自転車を止めるのはやめていただきたいですね(笑)
止めた本人としては、警備員もいないしすぐに用事済むからという気持ちで止めたのでしょうが…その間に隣に止めた車椅子ユーザーや妊婦さんが、車に戻ってこないという証拠や根拠がどこにあるのでしょうか?
見えない障害による誤解
これまでの説明で身障者優先駐車場の意味を分かって頂けたかと思います。
ただそれで、身障者優先駐車場に止めた人をむやみに注意するのは控えていただきたいです。
中には、見えない身体障害というのもあるわけで全てをパーミットと見た目だけでは判断できません。
また最初は、車椅子ユーザーと気づかずに指摘してしまい引っ込みがつかなくなってしまう人もいます(笑)
なのでそういう時は、運転手本人に指摘するのではなく警備員やお店の人に相談するのがおすすめです。
そもそも身障者専用駐車場が少ない
日本で公共機関や施設の駐車場は、身障者優先駐車場の設置が義務付けられています。
ただ正直、その数が少ない……マジで少ないです。
なので、身障者同士でも優先駐車場は争奪戦です(笑)
地方だとお店に1つしかないとかもざらです。
これも「あるだけで感謝しろ」勢がいそうですが、さっきも言ったように専用駐車場が必要なのは、車椅子ユーザーだけではありません。
そこを踏まえて、車椅子ユーザーに妊婦さん・杖やシルバーカーが必要な人が、その地域に何人いて1日にどれくらい使われるのかを考えると、1個じゃ足りないのは明らかかと思います。
車椅子ユーザーの車の乗り降りの様子
これまで身障者優先駐車場の必要性についてあれこれ話してきましたが、実際に車椅子ユーザーの乗り降りを見た方が分かりやすいかもしれません。
YouTubeには、多くの人が車の乗り降り動画を上げています。
それはなぜかというと車椅子ユーザーの乗り降りが、全員同じやり方ではないからです。
今回は、個人的に1番分かりやすい例だなど思った動画をお借りしました。
この方もおっしゃっているように身障者優先駐車場が開いてない場合は、駐車場の端っこを利用することが多いです。
それでもダメな場合は、通常の駐車場で左右どちらかにぎりぎりに止めて車椅子のスペースを確保する人もいます。
なのでやたら左右に寄って止まっている車は、一見「下手だな~」と思われるかもですが、実際は車椅子ユーザーの乗り降りする車なのかもしれません。
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正直この車椅子の積み込み機能は、学生時代に知りたかった(笑)
今後の変化に期待
今回は、個人的に思う身障者優先駐車場の役割について話しました。
今は健康な体の人でもいつかは、年を取って車椅子のお世話になる時が来ます。
その時期が先天性の障害でちょっとだけ早かったり、何らかの病気や事故で早まるかもしれません。
そんなことが自分や身の回りの人に起きる前に、身障者優先駐車場の役割を正しく理解できている人が増えれば個人的に嬉しいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
★shogo★